おおかたの例に漏れず、スポーツ観戦が好きである。
とくに野球はむかしからコンスタントにみている。
ただ、野球の場合、見ることそのものがすきなバレーボールやマラソン
とは楽しみ方がちょっと異なるように思う。
厳密にいうと、観戦よりもむしろ、「結果」に興味があるのでしょう。
だからこれまで、テレビ中継をみたり、球場に足を運んだりした時間よりも
新聞報道を読むのに費やした時間の方がおそらく圧倒的にながい。
そして、結果の中身はといえば、特に最近は、チームの勝敗、優勝のゆくえと
いったものよりも、記録、あるいは統計にもっぱらそそられます。
アメリカでもそのようですが、日本の野球でも、過去の長い歴史の中で
多くも記録がつくられ、積み重なってきている。
しかも、その中には誰かが「これは記録だ」とどこかの時点で思いつかなかったら、
決して記録として扱われなかったであろうような、ま、どうでもいいようなものが多いのです。
こうしたデータを愛する人はおそらくかなり多いんじゃないかと思う。
これほどどうでもいいような「記録」が記録されているスポーツって、
ほかにはないんじゃないだかしらん。
実業之日本社というところから、『プロ野球全記録』という本が
毎年出されています。これはかなり優れた本です。何日もあきずに
読んでいられるくらいに面白い。
そこに並んでいるおびただしい数字が、たかが野球に多くの人が
挑戦したきた歴史の総体のほんの一部をほのかに映し出している。
だから楽しい。
プロ野球だけでなく、高校野球もよい。
こちらの方もも毎年出版される愛読書をもっています。
記録は歴史。
スポーツにせよ、文学にせよ、絵にせよ、その場、その瞬間にあるものだけでなく、
その瞬間にいたるまでの時間の積み重なりを楽しめると最高ですね。
そんないろんな教養をみにつけたいもんだ。
イチローさん、あと10年がんばって、4000本ねらってください。
僕も似たようなことを考えていたのでびっくりしました。
野球って、「数字」がとても楽しい競技だと思います。
打率とか防御率といった数字として、選手の強さがわかりやすく数値化されているのがまず楽しい。でその数値化された能力をもとに、「こいつの打順は○番がよい」とかいろんな戦略を考えて、想像するのがたまらなく面白い。
スポーツ本来の楽しさに加えて、そのような数字ゲームとしての面白さもあるところが野球の魅力ですね。