第2期NHK大学セミナーが近づいてきたので...
今度のセミナーの内容とおそらく関連が深いであろう立花氏の著作を
3(6)つだけ紹介しておきます。これらに目を通してくると、たぶん数倍楽しめます
■立花隆(1986) 『脳死』,中央公論新社
立花氏は80年代後半から90年代にかけて精力的に脳死問題に
とりくんでいます。脳死とはどんな状態のことをさすのか?脳死はいかに
して判定可能なのか? そして脳死は人の死なのか?
こうした問題について、医学的・生物学的知識を詳細に盛り込みながら、
論じられています。関連の本として、『脳死再論』、『脳死臨調批判』
もあります。(いずれも中央公論新社)
■立花隆(2000) 『脳を鍛える』,新潮社
東大で行われた講義をもとに書かれたものです。
これまで、様々な方向に展開されてきた知的活動を全体的に
見つめなおす作業によって、人間という存在を見つめなおそうと
いう意欲的な書です。知的ショック・知的ブローをうけたい人に。
そして大学生活というもののあらためて意味を考えるためにも
良い本だと思います。同じ年に『21世紀 知の挑戦』(文藝春秋社)
も出されています。
■立花隆(2001) 『東大生はバカになったか』,文藝春秋社
現代の高等教育事情をうれい、また将来の教育はいかにあるべき
かを模索した書です。
とくに最終章「現代の教養 −エピステーメーとテクネー」は必読。
教員である我々だけでなく、たぶん学生諸君にとっても、間違いなく
有意義でしょう。
え? いずれも分厚いって?
まあ、とりあえずめくってみなって。