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May 30, 2005

回想

心の中に強く残る瞬間は、数多くある。
甘美な瞬間もある。
思い出すことで心が凍る瞬間ももちろんある。

その瞬間、後々まで残ることを意識している場合もあるし、
まったく意識せずに徐々に存在感を増していく
瞬間もある。当たり前のことだ。


心が凍る瞬間は欲しくないけれど、
それでも年とともに一定の割合で増やしてきてしまった。
もっとセーブすることはできたはずなのに。
うかつで余計なことをしたがる性格がいけない。
しかも鈍感ときている。なんとかしたいもんだ。


でも一方で、心が融解するような瞬間だって
ちゃんと積み重ねてきている。
けっこういい思いをさせてもらってきたのだなあとも思う。


この先、どれほど記憶に残るポジティブな瞬間を作り出していけるか?
意図的に作り出すことはできないけれど、かといって、偶然に出会る
ものでもないのだと思う。
これまでの経験から考えて。


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May 26, 2005

帰ってきたぞ、帰ぇってきたぞ・・・

ここのところ、ちょっとかたくるしい話がおおかったので、
ちょっと力をぬいて・・。


最近、CSで『帰ってきたウルトラマン』、はじまりました。
毎回欠かさず見ている。

ウルトラシリーズ第3弾。
わたくしの幼少のみぎり、同時代的にやっていた番組です。
いまみてもなかなかのストーリー性と美しい映像だっ。

おそろしいことにいまでも怪獣の名前が
ほとんどでてくる。今週はわたしがすきな「ツインテール」と「グドン」です。
ああ、ツインテール!


それにしても気になるのは、いや4〜5歳の幼き心にも
気になったのは、その主人公。
このマット隊員の名はなんと「郷秀樹」。
(そうです。当時の御三家・・・。いまならさしずめ「滝沢翼」とかになるのかしら。)
しかも、以上に濃い顔立ちと立ち居振る舞い。
今みてもすごい・・・。

しかもこの俳優さん、さいきんよくCMでみかけます。(団次郎さんといいます。)
あいかわらず異常に濃いぞ。


あ、あ、ときどき授業で感じるこの感じ。
そこのあなた、どんどん引いてますね。

この話に共感してくれるひとって、・・・
いないだろうねえ。

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May 24, 2005

2年ほど前に、あるいは2年ほど前から考えていたこと

一つ前のエントリにいただいたコメントに触発されて・・・

2年前に私が「基礎ゼミ」(1年入学後すぐに行われるゼミ。大学での学びの
導入を目的としています。そのときの私のゼミのテーマは「大学」)を担当した際、
講者におくったメールを引用してみたくなりました。
(全授業終了後、夏休み中の9月におくったメールです。)

かなり「あおくさい」、そして若干鼻に付く内容ですが、まあ、記録しておきたかったのだな
ということでお許しを。

自分自身、もう一歩バージョンアップしたいところですが、現段階ではこんなところです・・・。


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(前置きなど略)

◆でもまあ、とにかくこのゼミでまず伝えたかったことは、
 「問いは自分で作るものである」
 ということ。

 高校までの学習でも、問いが整理できないために、結果として
 「なんとなくわからない」、でも「何がわからないのかわからない」
 という経験をしたことがあったのではないかと思います。

 そして、これからは基本的には自分中心で学んでいかなくてはならない。
 そうでないとおそらくまったく面白くない。
 特にゼミや特別研究(卒論)ではそうだと思います。
 無理をしてでも問いを作ってみる。作った問いがだめなら違う形の問
 いにしてみる。面白くなりそうなら、じっくり考えたり、掘り下げて調べ
 てみる。
 こうして、問いを洗練させていくことがもっとも重要でかつ難しいこ
 との一つだと思います。
 (ベストな問いとは時と場合、内容にもよると思いますが、基本的
  には「考える意欲がわくこと」「論理的に考えられること」
  「具体的に調べることができること」などは重要な要素であると
  思います。)
 
◆問いがたてられるようになると何が嬉しいのか? 何の役にたつのか?
 そんなことできなくても、それぞれ楽しくやっていければいいじゃないか?
 別に研究者になろうと思っているわけでもないのだし。
 と考える人もいるかもしれません。
 
 少し上で、大学での勉強や研究を面白くするために、という趣旨のことを
 書きました。でももちろん、「問いをたてること」が重要なのは、勉強・研
 究においてだけの話ではないと僕は思っています。

 楽しくやっていけているときはよい。しかし、ときにわれわれの前には
 突如、巨大な問題が生じてくることがあります。このとき、状況分析、
 判断、選択がうまくできないと、おそろしくつらい思いをする可能性が
 ある。

 ともすると「だめだ!」と絶望しがちだけれども、単に絶望してもつら
 いだけです。なんとか少しでもその状況を変える糸口になるのは、「論
 理的な思考」なのではないか?それには、やはりまず問うべき問題をた
 てなければいけないのです。

 たとえば、個人的に非常につらい状況におちいってしまったとき、
 「なぜ私だけこんなにつらい思いをしなければならないのか?
  他の人はそんな思いをしていないのに。」
 と「思い」を抱くことがある。
 でも、これは問いの形になっていない。単に嘆いているだけです。
 このようなことを心の中で繰り返していても、「考える」ことは
 なかなかできないのではないか。

 「私の現状を特徴づけていること(要素)は何か?」
  といったあたりから考えはじめる。要素をリストアップしてみる。
 「どの要素が、私をもっとも苦しめているのか?」
 「いつからその問題が生じているか?」
 「どうすれば取り除くことができるか?」
 「その要因を取り除こうとすると、別のどんな問題が生じてきそうか?」
 「自分が今とりうる行動の選択肢は何か?」
 「その中で、どれがもっともハイリターン/ローリスクなのは?」
  などなど、こうして具体的に考えていくこと自体が、すでに状況を少しだけ
  変化させるのではないか。
   
 同様に
 ・選挙で誰を選ぶべきか?
 ・就職先はどこにするか?
 ・私は何をしたいのか?
 ・何でこんなにいろんなことにやる気がおきないのか?
 こういう問いの形では、あいまいすぎてそれ以上考えられなくなっている/考
 える気がうせてしまうのではないでしょうか?

 
◆すべてが論理的に考えられる/決着がつくことばかりでないことはもち
 ろんですが、生活していくうえでの少なくともひとつの知恵として、
 我々は「論理的な思考」力を身につけることができる。
 そしてこれは他の人とコミュニケーションをとる手段としても重要な技術です。
 そして、論理的に考えるためには、やはり明確に「問い」をたてることが
 重要なのだ。

 ちょっとくどいですね。


◆さて、「問いをたてること」以外に、このゼミでは、サブテーマとして、基
 礎的なスキルの面をとり上げました。特に
 ・文献検索法
 ・プレゼンテーション(レジュメの作成法・発表の仕方・論文の書き方)
 ・調査の難しさと面白さの実体験
 などについては、十分とはいえなかったかもしれませんが、盛り込むができ
 たのではないかと思います。

◆一方で、十分にとり上げることができなくて残念だったことは、
 「大学でどのように今後生活していくか」
 について皆さん自身に考える機会をもってもらうことでした。
 ・日本の大学はよくだめだとかいわれるけれども、
  どうしてだめだといわれいてるのか?
 ・実際、どうなのか?
 ・大学で学ぶことに価値はあるのか?ないのか?
 ・専門学校とは何が/どこが違うのか?
 ・これから3年半(もう3年半です!)でどんなことをすべきなのか?
 ・どうすれば楽しく過ごせるか?
 ・楽しければよいのか?
 (高校のおそらくは強烈であった日々と違って、けっこうたんたんと、
  かつあっというまにすぎていきますよ。)
 ・どんな風なスタイル・意識で大学に望めば充実するか?
 こうした点については、みんなで話し合う時間はありませんでしたが、
 文献紹介を相互にしあって各自本を読んでいた際に、少し考える機会を持てた
 人もいるでしょう。
 今後とも、もし機会があれば、ときどき「大学で何を学ぶかか?」的な本を読ん
 でみるとよいのではないでしょうか。4月にはよく本屋に並ぶしね。

 あ、それから人文社会科学部の「総合化」とか、
 それ以外にもこの大学・学部の特色などについても、もっとやりたかったなあ。
 まあ、これは少しづつみんなにもわかってき始めている部分も多い
 と思うし、これからもますます実感されていくと思いますが。

◆さて、最後に僕自身(もちろん、いろいろの人の考えを参考にしつつ)の考え。
 「大学で何を学ぶか?」

 僕は、大学での学びはいくつかのカテゴリに分類できるものだと考えています。

 1)知識を吸収すること
  これは基本的には高校までの学習と似ている。
  講義をきけば、あるいは本を読めばある程度の知識は吸収できる。
  え? ちょっと待てよ。
  それなら本を自分で読めば、別に講義に出る必要はないのでは?
  と思う人もいるかもしれない。それは半分は正しい。
  (十分な読書力があればの話。)
  でも、講義には
  ・1冊の本の紹介だけではなく、多くの書物の中から、本質を
   抜き出すような内容が語られる。
  ・難解な内容が、わかりやすく講義担当者の言葉で伝えなおされる。
  ・講義担当者の解釈が加味して語られる。
  ・一見関係がなさそうな文献や分野があることに気づかされる。
  ・ある専門分野の全体像・構造についてのヒントをもらえることがある。
  などのメリットがあると思う。
 (実際、ほとんどメリットのない講義もあるかもしれない。というか、たぶん
  あると思いますが。)
  ただし、この「知識の吸収」という面だけが、大学で教育をうけることの
  意味ではないと思う。

 2)「学ぶこと」を学ぶこと
  僕は、これがもっとも重要なものだと思っています。
  この中には、いろいろな要素が含まれます。
  ・独学で学んでいくことを定常的に行うためののコツ(心理面も含めて)
  ・どんなことが興味の対象になっているのか/なりうるのか?
  ・やはり「問い」をどのようにたてればよいか?
  ・論理的な思考法(これは1)にも含まれる。)
  ・他人とのコミュニケーション・ディスカッション能力。  
  ・他の人の考え方にふれること。
  ・自分の考えを相対化すること。客観的にとらえること。
  ・研究方法・調査方法
  ・アウトプットの仕方(論文・プレゼンテーション)
  こうしたことは、本を読んだり、講義を聞くことで一部吸収できるところも
  あるでしょうが、主体的に取り組むことによってはじめて身についてくると
  ころではないかと思います。
  (上記の中には、専門分野によって流儀・作法が異なる要素もあります。)
    
 3)「学問的な学びを日常生活に生かすこと」を学ぶこと
  内容的にはもう説明しなくてもいいと思います。ただ、2)が身につけば、
  それがすぐそのまま日常生活にいきるというものでもない。
  意識的にそれをいかそうとしてみることができるどうか?
  これがポイントのように思います。

◆以上、あくまで現在における個人的な考えです。いろいろと考えられるでしょう。
 そして、「学ぶこと以外」にも、もちろん、大学にはいろいろなイギがあろうと
 思いますが、これはみなさん自身で考えてみてください。

◆「大学で学ぶこと」に関して、一度じっくり考えて書きたいと
 思っていたのですが、なかなか時間をとることができないできました。
 これはですから第1稿です。まだまだ充分ではないと感じています。
 いつかより納得できるものができれば、またこのMLに投稿するかもしれません。


(以下略)
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May 20, 2005

Week Endに思うこと

五月晴れだ。
みどりと夕焼けがきれいでここちよい。


今週は、いまひとつ授業が不調だったなあ。
(すくなくともしゃべる自分で感じる限りは。
 受け取られ方はまた違うのでしょう。
 こっちがいいとおもってもだめなことはおおいし。)

どのようなコンディションで授業をすればベストなのか?
いまだに完全には体得できない。
睡眠時間や体調ももちろん関係するが、
やはり一番影響をあたえるのは、
準備状況と緊張度なんだと思う。

一番まずいのは、全然準備が足りないと感じていて、
当日、「やばいなぁ」とおもいつつやるとき。
(こんなことがあってはいけないのだ。さすがに最近
 すくなくなりましたけど...
 やっぱ慣れないときやどうにもならないときはね・・・ぇ。)

こういう準備不足なのは論外なのだけれど、
あまりに完璧に準備しすぎて、しかも
それが実際の授業のずいぶん前におわってしまって、
当日までに余裕がありすぎてるときはやっぱりだめな
ことがおおいと感ずる。
安心してしまうのだ。だから、すこし不安をもつくらいの
状態でいたほうがいいのかもしれない。


きっとこういう自分の調整の仕方とかって、
年齢によってもかわってくるんだろうな。
記憶力や体力などはおおいに関係しそう。
変わる自分にあわせていかなければいけないのか。
むむ。
あと25年後、わたくし授業できるのかしら。


でも、ほんとは
一応プロなら、こういう「うだうだ」をいうべきではないよな。
やっぱ。

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May 17, 2005

メイ

更新が滞ってしまった。
5月なのに寒い日が続いています。

ここのところ、あたる本が面白くて幸せだ。

フィリップ・K・ディック 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』 
北村薫 『朝霧』 

北村薫については、前回のエントリのコメントでちょっと書いたばかりだけれど。
『朝霧』は、北村薫の「私」シリーズのおそらく現時点では
最新の作品。(それでもずいぶん前の作品です。)
この「私」は、最初の『空飛ぶ馬』では大学生でしたが、
『朝霧』ではついに社会人になってしまいました。
なんとやさしい文体。そして、なんとやさしくみずみずしい感性なんだろう。
その感性に、一部でも共感できることが嬉しくなる。
じんしゃの学生さんにはこのシリーズ、とくにおすすめです。

ところで、北村薫という名前に、わたしの頭に生ずる連想ははなぜか奥泉光。
文体はまさに対極に近い感じもするのだけれど。
このひとの『石の来歴』という作品の中に収録された「三つ目の鯰」
という作品は、妙に印象に残るものでした。

久しぶりに小説モードにはいっていて、浪費?しつつある。

土曜日には
 恩田睦『夜のピクニック』
を買ってきました。
この人の本ははじめてだけれども、出だしはいい感じ。

それから今日は昼休みに生協で新書の
八幡洋 『自己愛上司があなたを悩ます』を買ってきて、ちらちら読みながら
研究室でひとりでくすくすわらっていました。こういう人いるいる。
といいつつ、自分自身がそうならないようにせねばとも思う。
危険性少なからずあり。

そんなここ数日です。

紙のにおい、いいですよね。

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May 10, 2005

さいきんの余暇事情

大学生のころから、某コミック週刊誌を読み続けて
いまだにやめられません。

ここのところひときわかがやいているのは、「ともお」。
ひとつひとつのイラストとなんともたんたんとした
ストーリーの相性がものすごくよく、毎回実に楽しめます。

「じみへん」のアイディアがかれないところもすごいが。


そういえば、「ブラックジャックによろしく」も、GW中、はじめて
漫画を何千冊もそろえた某洋食屋兼喫茶店で、
コーヒーすすりながら3冊弱ほど読みましたが、
さすがに623さんが授業に使うだけあって読み応えあるねぇ。
全部そろえたくなる。
大人買いか・・・。

[ 教員 ]
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May 04, 2005

昨日、東京からの帰り、高松の池にいって
夜桜を見ました。

夜の9時で、ちょっと期待していた出店は
もう終わってしまっていたけれども、いったかいはあった。

風が強く吹いて、桜の花びらが一面に舞う
姿に言葉を失った。
キレイなものはある。


私の中のキレイなものをふやそう。

[ 教員 ]
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May 01, 2005

年をとるにつれて人間がどんどんわからなくなる。

というか、自分がわからない。
人のことのほうが少しわかるような気がする。

わたしはどうあるのか?
どう変わるべきか。

かわらなくてはならない。
でもその糸口と方向性がまだつかめない。

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